2024年12月の記事一覧
振り返りから汎用的な学力へ
学期末が近づき、教科の学習もそれぞれまとめの時期になりました。
この日の理科の授業では、2学期に学んだ単元のまとめをするガイダンスがありました。
タブレット端末で検索して何らかの情報を得ることもできますが、3年生の児童が学んでいるような内容とレベルにほどよく合うものを引いてくるには、検索のキーワードを適切に入力することが必要です。これはどの学年でも当てはまることですが、簡潔な表現で、スペースをはさみながら、必要に応じていくつか入れていくには慣れが必要で、これからだんだんうまくなっていくと思います。
さて、この日は理科担当の先生が教科書の関連ページを示してくれました。「確実な情報に加えて関連情報を得る」ためには、それらを見直す中で必要に応じてネット検索するのがいちばんよいと思います。
黒板には関連ページの紹介だけでなく、理科の学び方に通じるメッセージも記されていました。これらは理科だけでなく、すべての教科学習に通じる考え方ともいえます。
文部科学省が定めている学習指導要領では、このような考え方を「汎用体な学力」「資質・能力」の一つとしています。黒板のメッセージに込められた学力観を私なりにとらえなおすと、次のような表現になるでしょうか。
◎疑問を記す:学習内容を鵜吞みにせず、納得いくまで考え調べようとする態度
◎自分の考えを記す:学習内容を自分なりに解釈し、頭の中で組み立てる力
◎学んだことが世の中で使われていることに気づく:学んだ知識や考え方を利用して自分の身の回りの生活で起きていることを分析したり、知識や考え方を応用した道具や施設・設備等があることに気づいたりする力
子どもたちは、自分の学びに向かう態度が先生からこんなふうに価値づけられると、きっとその教科が好きになるでしょうし、やがてその態度が他の学習にも転移していくことでしょう。